更年期障害の症状は、数多くありますが、その中でも悩んでいる女性が多いカラダの「冷え」

男性よりも筋肉量が少なく、どの年代の女性にも当てはまる悩みですが、更年期になると、ホルモンバランスが崩れることによって、手足や腰の冷えがさらに悪化する傾向に・・・

「冷えは万病のもと」と昔からいわれ、様々なカラダの不調を引き起こします。

栄養士(ポイント)

そこで今回は、多くの女性がもつ悩み「冷え」を食事の面から改善する方法を紹介します。

管理栄養士おすすめ簡単レシピもあるのでそちらも参考にしてみてください。

更年期に「冷え」が悪化する原因は2つ

50歳前後女性のカラダの「冷え」が悪化する原因は、大きく2つ考えられます。

ホルモンバランスの崩れによる「血行不良」

更年期になると、卵巣から分泌される女性ホルモン「エストロゲン」が減少することで、様々なトラブルが生じます。

そのトラブルの一つが、「冷え」。

原因は、エストロゲンの減少による自律神経の乱れです。

ホルモンバランスと自律神経には密接な関係があるため、女性ホルモンであるエストロゲンが減少することにより、自律神経も乱れ、血液の循環が悪くなります。

血液の循環が悪くなると、手足の先まで血液が届かず、「冷え」が生じます。

「筋肉量」の低下

冷えの原因は、ホルモンバランスの乱れ以外にもあります。

それは「筋肉量の低下」

女性は、もともと男性より筋肉が少ないことに加え、年齢を重なるにつれて筋肉量は減少・・・

筋肉量が減少すると、基礎代謝が低下。基礎代謝が低いと十分に熱を生産できず、冷えが生じます。

冷えは放置しておくと危険!?

「冷えはもう治らない」と思い、そのまま改善せずに放置すると、肩こり、むくみ、不眠、疲労感など様々な体調不良を招く恐れがあります。

さらに、体温が下がると免疫能力も低下し、風邪などにかかりやすくなります。

「冷えのぼせ」も冷えが大きく関係しています。

冷えが悪化すると、自律神経のバランスが乱れ、血管の収縮や拡張のコントロールが正しく行えなくなります。

栄養士(ポイント)

そのため上半身の血流だけ活発になり、手足は冷えているのに、のぼせやほてりなどの症状が起こります。

「冷え」を食事で改善しよう!

更年期に「冷え」が悪化する2つの原因を改善するために、積極的に摂取したいのが「ビタミンE 」「たんぱく質」です。

POINT① 血行不良を改善する「ビタミンE 」

ビタミンEは、ビタミンBやビタミンCに比べ、あまりメジャーではありませんが、とても体に良い働きをします。

ビタミンE の働き

  • 血行を良くする
  • 細胞の老化防止
  • 免疫機能を高める
  • 抗酸化作用など

ビタミンEには、血管を広げることによって血行を良くする作用があります。

栄養士(ポイント)

血行が良くなると、手足の先まで血液が流れ、冷えを改善することにつながります。

ビタミンE が含まれる食材

ビタミンE は脂溶性ビタミンで、種類が8つあります。

この中で、一番体内に存在し、作用が強いものが「α—トコフェロール」

α−トコフェロールは、かぼちゃ、ひまわり油、アーモンド、いくらなどに多く含まれています。

食材に含まれるα−トコフェロールの100g当たりの含有量は下記の通りです。

野菜類
  • 西洋かぼちゃ 4.9mg
  • モロヘイヤ 6.5mg
  • 赤ピーマン 4.3mg
  • シソ 3.9mg
  • 大根の葉 4.9mg
魚・魚加工製品
  • いくら 9.1mg
  • たらこ 7.1mg
  • うなぎの蒲焼 4.9mg
  • ハマチ 4.1mg
油脂類
  • ひまわり油 38.7mg
種実類
  • アーモンド 31.0mg
  • ピーナッツ 10.6mg

ビタミンE の一日あたりの摂取目安量は、18歳以上の女性で、6.0mgと設定されています。

ビタミンEは、通常の食事では摂取過剰を引き起こすことは、ほとんどありませんが、サプリメントなどでの過剰摂取には注意が必要。

(女性18〜69歳の耐容上限量は1日あたり700mgとなっています。)

ビタミンE の注意点

ビタミンE は、酸素と結びつきやすく、酸化が起こりやすい成分です。

栄養士(ポイント)

植物油に多く含まれていますが、保存をする時は冷暗所に置き、空気に触れさせないようにしっかりフタをしましょう。

POINT② 筋肉量を増やす「たんぱく質」

女性の場合、ダイエットのため低カロリーの野菜を多く摂取し、たんぱく質であるお肉などを避けがち。

しかし筋肉の源であるたんぱく質が不足していると、もともとあった筋肉は衰え、運動をしても筋肉がつきにくくなります。

さらに、筋肉量が減ると、基礎代謝が低下し、熱を生産できず結果的に「太りやすい体」に。

昔と同じ食事をしているのに太るというのは、筋肉量減少による基礎代謝の低下なのです。

確かに、筋肉をつけるためには、運動は必要不可欠です。

しかしいくら運動を頑張っても、食事でたんぱく質を摂取できていなければ、筋肉は付きません。なので、食事からきちんとたんぱく質を摂取するように心がけましょう。

たんぱく質が多く含まれる食品

たんぱく質は、主に動物性食品の肉や魚介、卵、乳製品、畑の肉といわれる大豆製品に含まれています。

動物性の食品に含まれるたんぱく質には、アミノ酸がバランス良く含まれているため良質といえます。

しかし、動物性の食品には、脂肪も多く含まれていることが多いので注意が必要です。

100g当たりのたんぱく質含有量は下記の通りです。

 肉類

  • 鶏胸肉(皮なし)23.3g
  • 鶏ささみ 23.0g
  • 豚ロース赤身 19.7g
  • 牛もも肉 21.3g
 魚介類
  • マグロ 26.4g
  • 鰹 25.0g
  • 鮭 19.6g
  • 真鯖 20.6g
 乳製品
  • パルメザンチーズ 44.0g
  • カマンベール19.1g
  • プロセスチーズ 22.7g
 大豆製品
  • 納豆 16.5g
  • 木綿豆腐 6.6g
  • 生湯葉 21.8g

18歳以上女性のたんぱく質の1日あたりの推奨量は50gです。

たんぱく質と一緒に食べたい食材

たんぱく質とぜひ一緒に摂取してほしい成分は、「ビタミンB6」です。

ビタミンB6は、とてもたんぱく質との関わりが深く、エネルギーを生産したり、筋肉や血液をつくったりするために必要不可欠。

にんにく、マグロ、牛レバーなどに含まれています。

食事で「冷え」を改善しよう!管理栄養士おすすめメニュー♪

冷えを改善する効果が期待できる「ビタミンE 」と「たんぱく質」がしっかり摂取できる、簡単メニューをご紹介します。

ビタミンE たっぷり!かぼちゃとアーモンドのさっぱりサラダ♪

かぼちゃ、さつまいもの自然な甘さとアーモンドの香ばしい香り、食感が楽しいサラダです。

マヨネーズを使用せず、ヨーグルトでさっぱり仕上げました。

電子レンジで作れるお手軽メニュー。パンに挟んだり、お弁当のおかずにも!

材料  4皿分
かぼちゃ 1/8個(約200g)
さつまいも 1/2本(約150g)
アーモンド 30g
プレーンヨーグルト 50g
少々
コショウ 少々

<作り方>

①かぼちゃは種をスプーンで綺麗に取り、1cm幅の薄切りにし、さらに食べやすい大きさに切ります。さつまいもは2cmの角切りにします。

アーモンドは袋に入れ、麺棒などで叩き、食べやすい大きさに砕きます。

②かぼちゃとさつまいもは耐熱容器に入れ、ラップをし、電子レンジで約6分加熱をします。

③かぼちゃとさつまいもが冷めたら、そこへヨーグルト、砕いたアーモンドを加え混ぜ、塩コショウで味を調えたら出来上がり。

栄養士(ポイント)

さつまいもに含まれるビタミンCは、加熱をしても壊れにくいのが特徴です。ビタミンE はビタミンCと一緒に摂取すると効果がアップします♪

栄養価(1人分)  
エネルギー 151kcal
たんぱく質 3.3g
脂質 4.8g
ビタミンE (α−トコフェロール) 5.0mg

カラダがポカポカ温まる、鶏胸肉のピリ辛炒め♪

鶏胸肉は皮を除くと、脂肪が少なく、良質なたんぱく質をしっかり摂取できる食材。

スーパーで安く購入できますが、パサパサしていて食べづらいというのが鶏胸肉の難点。

しかし、お酒に漬け込み、片栗粉をまぶすことで、口当たりが良くなり、しっとり柔らかく仕上がります。

材料 2人分

鶏胸肉(皮なし)

1枚
大さじ1
玉ネギ 1/2 個
ニンジン 1/3本
ショウガ ひとかけ
ニンニク ひとかけ
万能ねぎ 1本
片栗粉 適量
ひまわり油(サラダ油でも可能) 大さじ1/2
★ケチャップ 大さじ2
★豆板醤 小さじ1/2
★酒 大さじ2
★片栗粉 小さじ1

作り方

①鶏胸肉は、一口大のそぎ切りにします。 ビニール袋へ、そぎ切りにした鶏肉、酒を入れ10分ほど漬け込んでおきます。

②ショウガ、ニンニクはみじん切り、青ネギは小口切りにします。

玉ネギは5mm幅のくし切り、ニンジンは短冊切りにし、耐熱容器に入れ、ラップをして電子レンジで2分加熱します。

③①に片栗粉をまぶし、油を熱したフライパンで、両面焼き一度皿に取り出しておきます。

④サッとフライパンの汚れを拭き取り、みじん切りにしたニンニクとショウガ、レンジで加熱した玉ネギニンジンを入れ炒めます。

そこへ取り出しておいた鶏肉、混ぜ合わせた★を入れ、さらに炒め全体にタレが絡んだら皿に盛り付けます。最後に青ネギをトッピングして出来上がり。

栄養士(ポイント)

・ショウガの辛味成分「ジンゲロン」は、カラダを温め、血行を良くする作用があります。

・ニンニクにはたんぱく質の分解と合成のサポートをするビタミンB6が含まれる他、「アリシン」が含まれ疲労回復効果もあります。

・豆板醤の材料のとうがらしには「カプサイシン」が含まれ、発汗や血行を促進し、体温をあげてくれます。

栄養価(1人分)  
エネルギー 244kcal
たんぱく質 25.5g
脂質 5.5g

まとめ

栄養士(ポイント)

カラダが冷えたとき、暖房をつけたり、服を着込んだりと、カラダの外から温めがちですが、それでは根本的な解決にはなりません。

栄養バランスがとれた食事をしっかり食べ、カラダの中から「冷え」を克服しましょう。