歳を重ねるにつれ、目の疲れや充血、かすみが頻繁に起こることがあります。
そんな時、「歳かな」なんて思う人も少なくないはずです。
そんな、眼精疲労やドライアイは、更年期になると加速してしまうことがあります。
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いったいなぜなのか詳しくご説明します。
更年期に起こる眼精疲労とドライアイとは?主な原因
眼精疲労の主な症状は、目がかすむ、疲れやすい、目に違和感を感じるなどです。
眼精疲労は、更年期女性に限らず誰でも起こりうる事で、近視や乱視の進行によるものや、毎日のパソコン作業やスマホなどによる目の酷使などがあります。
また、緊張やストレスが続くだけでも眼精疲労は起こります。
更年期の眼精疲労の原因
更年期に入る年齢に差し掛かる頃には、眼球を支える眼輪筋などの筋肉が衰え始めます。
眼球を支える筋肉は焦点を合わせるために必要な筋肉で、この筋肉が衰えることで目は疲れやすく眼精疲労になってしまうのです。
また、焦点を合わせる働きのある水晶体は、コラーゲンを十分に含んでいます。
ところが、更年期に入ってエストロゲンが減少する事で、このコラーゲンもスムーズに生成されなくなり、コラーゲン不足となり、水晶体は弾力を失ってしまいます。
そのため、調節力が低下し眼精疲労につながり、老眼にもなりやすくなります。
更年期のドライアイの原因
ドライアイとは、目を守るための涙の量が減り、涙が均等に行き渡らなくなってしまう状態です。
目を覆う涙の膜が不足して、目に様々な不調をもたらしてしまいます。
女性に限らず、目の酷使などが原因で誰にでも起こりうる症状ですが、更年期にドライアイがおこりやすくなる原因として、女性の健康や美に深く関わるホルモンであるエストロゲンの減少が関係してきます。
エストロゲンは、肌や髪の毛を若々しく保つ働きなどと同時に、目の潤いを守る働きもあるのです。
そのため、エストロゲンの減少は目の保湿作用を低下させてしまい、ドライアイを起こしやすくしてしまいます。
目の涙は油や水、ムチン層の成分から出来ていて、このバランスが乱れ不安定になり、涙成分が蒸発し目に傷が付きやすくなります。
また、涙腺は自律神経によってコントロールされてもいますので、更年期に入って自律神経のバランスを崩してしまう事も、ドライアイの原因となります。
更年期におこりやすいドライアイの主な症状は、目の乾燥、痛み、異物感を感じるなどです。
更年期の眼精疲労とドライアイの対策
更年期に入ると加速してしまう眼精疲労やドライアイ、しっかり対策をしていきましょう。
日々のケアの積み重ねが、更年期による眼精疲労やドライアイの進行を食い止めることにつながります。
- バランスの良い食事
- 目の筋肉を鍛える
- リラックスさせる
- 目を休ませる
- 眼科で目薬を処方してもらう
- 部屋の乾燥対策をする
以上の6つを心がけてみてください。
バランスの良い食事
更年期の眼精疲労やドライアイをケアするには、バランスの良い食事を心がけ、目に良いとされる栄養素を積極的に摂取する必要があります。
目に良いと言えば、アントシアニンを多く含むベリー系です。
ブルーベリーなどを食後に何粒か食べてみたり、ヨーグルトと合わせてドリンクを作って飲むのも良いですね。
また、青魚に含まれるDHAも、目の健康には欠かせないと言われています。
眼精疲労やドライアイの対策に、いわしやサバ、さんまなど、その都度旬の青魚を食事メニューに取り入れてみてください。
その他、疲労回復効果のあるビタミンAやビタミンC、元気の元と言われるビタミンB群の摂取や、筋肉量を増やす様なタンパク質も摂取できると良いですね。
目の筋肉を鍛える
眼球を支える筋肉が衰えることで、更年期の眼精疲労は加速してしまいます。
そのため、目の周りの筋肉を鍛えるような顔のストレッチをまめにおこなうのも良い予防策となります。
目のストレッチ方法を2つご紹介します。
2.そのままの状態で、目を閉じずに細めるように10秒~15秒キープします。(眩しい時に目を細める様なイメージです)
3.一度目を休め、もう一度という感じで数回繰り返します。
2.1周で1回として、右回り5回、左回り5回くらいおこないます。
これらのストレッチは、まぶたの垂れ下がりにも効果があります。
リラックスさせる
更年期のドライアイは、副交感神経を発動をさせるために、リラックスさせることが大切です。
涙を出す涙腺は、上記にもある様に副交感神経がコントロールしています。
そのため、緊張状態や興奮状態などが続き、交感神経の発動が多く、副交感神経の発動がないと涙の量が減ってしまいます。
目の乾燥は緊張する事で悪化するとも言われています。
副交感神経を優位に発動させるためには、ゆったりリラックスできる時間を作ったり、睡眠を十分にとる必要があります。
また、更年期の疲れやストレスを感じた時はその都度、発散させたり休息するようにしましょう。
目を休ませる
毎日のパソコン作業、スマホ、書類、テレビなどで目は日々酷使されています。
アンチエイジングケアをこまめにするのと同じように、更年期の目のケアもおこなってあげたいですね。
目が疲れた時は、目を閉じた状態でホットタオルなどを目の上に置いて、目をゆっくり休ませましょう。
また、目の周りの滞りを指で優しくこめかみに流してあげると良いですね。
目の下は、内側から外側へ向かって、滑らせていきそのままこめかみへと流しましょう。
上は内側から外側へと流し、その際眉毛に沿ってある骨の内側、中央、外側を親指で2、3秒押さえてあげると、より眼精疲労やドライアイへの効果が高まります。
眼科で目薬を処方してもらう
ドライアイの症状がひどいときは、放置しておくと悪化してしまうので、1度眼科へ受診して診てもらいましょう。
通院が必要になりますが、目の乾燥を防ぐ目薬をさすことで目にうるおいを与えることができます。
部屋の乾燥対策をする
ドライアイは、部屋の環境によっても乾燥します。
エアコンや暖房のついている部屋はもっとも乾燥しやすいので、加湿器を使用したり、空気の入れ替えをすることも大事です。
また、エアコンの風が直接あたるとさらに目は乾燥するので、移動できるのであれば場所を変えたり、エアコンの風向きを変えたりするだけでも違います。
まとめ
眼精疲労やドライアイは、誰にでも起こりうるものですが、筋肉の衰えやエストロゲンの減少により更年期の女性はそれらが加速しがちです。
普段からしっかりケアをして、更年期におこりやすい眼精疲労もドライアイも食い止めたいものですね。
ただ、ドライアイになってしまった場合は、眼下で処方される点眼薬などを使用する必要があります。