20〜30代の頃と同じ食生活をしているのに、なぜか体重が増えている、食事制限や運動をしてもなかなか体重が減らないと悩んでいる方も多いはず。

女性は40歳半ばから、更年期をむかえ女性ホルモンである「エストロゲン」の分泌が低下することで、様々なカラダの不調が生じます。

その更年期症状の一つが「更年期太り」なのです。

そこで、今回は更年期の女性に合った健康的に痩せる食事のポイントについて、ご紹介します。

栄養士(ポイント)

更年期だから仕方がないではなく、食生活を見直し、健康的に体重管理を行いましょう。

管理栄養士おすすめの健康的に痩せるレシピも参考にしてください。

更年期に太る原因は主に3つ

女性ホルモン「エストロゲン」の減少

更年期なると急激に減少するのが、女性ホルモンである「エストロゲン」。

エストロゲンは、脂質の代謝に関わっており、LDLコレステロール値の上昇を抑制したり、内臓脂肪を代謝させ、カラダにつきにくくしたりする働きがあります。

このため、「エストロゲン」が減少する更年期の女性は、脂肪が燃焼しにくく太りやすくなります。

また、太りやすくなるだけでなく、血液中の脂肪や内臓脂肪が増えることで

  • 肥満
  • 脂質異常症

などの恐ろしい生活習慣病のリスクも高まるのです。

さらに、更年期症状のイライラ、不眠、憂うつなどにより、ダイエットを続けられずどか食いにつながり悪循環に陥ることも。

基礎代謝の低下

女性は、もともと男性よりも筋肉量が少ないことに加え、年齢を重なるにつれて筋肉量はさらに減少

そのため、基礎代謝が低下し、エネルギー消費が悪くなってしまいます。

血行不良

更年期の女性は、ホルモンバランスの乱れから、血行不良が起こりやすくなります。

血行不良になると、体内の老廃物が溜まりやすくなり、「むくみ」などが生じます。

上記の原因以外にも運動不足などが重なり、更年期の女性は消費エネルギーよりも摂取エネルギーの方が多くなりとても「太りやすい傾向」にあるのです。

更年期に健康的に痩せる食事のポイント

体重を減らすために、極端に摂取エネルギーを減らしたダイエットや◯◯だけを食べるという単品ダイエットをおこなうと、一時的には体重が減少しますが、必要な栄養素が摂取できず、肌荒れや体調を崩してしまうことも。

さらに、ホルモンバランスが乱れ、更年期症状が悪化する恐れもあり、とても危険です。

また、ダイエット中は低カロリーな野菜ばかり摂取し、肉や魚を避けてしまいタンパク質が不足。タンパク質は筋肉をつくる材料です。

十分に摂取できていないといくら運動を頑張っても、筋肉量が増えないどころかもともとあった筋肉量も減ってしまいます。

筋肉量が減ると、ますます基礎代謝が低下し、痩せにくい体質になってしまいます。

そこで、ホルモンバランスの乱れ、基礎代謝の低下が原因で太りやすくなった更年期の女性に合った「健康的に痩せる食事のポイント」についてまとめてみました。

自分に合った体重や摂取カロリー量を知る

食生活を見直すためにも、まずは自分の適正体重や必要な摂取カロリーを知ることが、とても大切です。

体重

肥満の判定は、BMIという指標がよく使われます。

BMIが22になる時が、最も病気になりにくい数値で、その数値になる体重を標準体重といいます。

BMIの計算方法は下記の計算式で求められます。

  • BMI=現在の体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))

例えば、160cm、体重が55kgの女性の場合

55÷(1.6×1.6)=21.5

となります。

この数値が、18.5未満が低体重、18.5〜25未満が標準、25以上で肥満と判定されます。

栄養士(NO)

肥満になると、生活習慣病のリスクが2倍以上になるといわれています。

適正な摂取カロリー量

1日に必要なエネルギー量は、基礎代謝量や、運動量などによって一人ひとり違います。

しかし、1日の摂取カロリーの目安として「日本人の食事摂取基準(2015年版)」の推定エネルギー必要量を知っておくと良いでしょう。

女性の推定エネルギー必要量
身体活動レベル 低い 普通 高い
30~49歳 1,750kcal 2,000kcal 2,300kcal
50~69歳 1,650kcal 1,900kcal 2,200kcal
70 歳以上 1,500kcal 1,750kcal 2,000kcal

日本人の食事摂取基準(2015 年版)より

あまり運動をしない方の場合、朝ごはんに、甘いカフェオレ(約150kcal)、菓子パン2つ(約800kcal)のような食事をしていると、朝食だけで1日の推定エネルギー必要量の半分に達してしまいます。

適正なカロリーを摂取する

年齢とともに、基礎代謝は減少します。

したがって、若い時と同じ食事を続けていれば、摂取エネルギーが消費エネルギーを越えてしまい、どんどん脂肪を蓄えてしまいます。

したがって、栄養はしっかり摂取しながら、カロリーは抑える必要があります。

お肉やお魚の種類や部位に気をつける

肉や魚は、種類や部位によって、含まれる脂肪の量が違うため、カロリーが大きく異なります。

鶏肉(100gあたり)
  • ささ身:105kcal
  • むね肉(皮なし):116kcal
  • もも肉(皮なし):127kcal
  • むね肉(皮付き):145kcal
  • もも肉(皮付き):204kcal
牛肉(100gあたり)
  • ヒレ肉:133kcal
  • もも肉(脂肪なし):149kcal
  • 肩ロース肉(脂肪付き):240kcal
  • サーロイン(脂肪付き):298kcal
  • バラ肉(脂肪付き):371kcal
豚肉(100gあたり)
  • ヒレ肉:130kcal
  • もも肉(脂肪なし):148kcal
  • ロース肉(脂肪付き):263kcal
  • バラ肉(脂肪付き):395kcal

ヒレやささ身などは高タンパクで、低脂肪。

そのため、ダイエット中にはおすすめです。

栄養士(ポイント)

カロリーを抑えるためには、カロリーの高いや脂身を取り除きましょう。

調理方法でカロリーを抑える

食材は同じでも、調理方法でカロリーは変化します。

  • 茹でる
  • 蒸す
  • 網焼き

の調理方法は、余計な油を落とすことができ、カロリーを下げることができます。

逆に、

  • 揚げる
  • 炒める

の調理方法は油を使用するため、カロリーがアップしてしまいます。

野菜やきのこ、海藻を利用して食事のボリューム感をアップ

野菜、きのこ、海藻は、炭水化物のごはんやパン、タンパク質の肉や魚などに比べ、低カロリー。

さらに、不足しがちなビタミン、ミネラル、食物繊維をたっぷり含みます。

例えば、ハンバーグを作るときには、野菜を多めにいれることで、ボリュームはそのままに、カロリーは抑えることができます。

野菜はダイエットだけでなく、健康維持のためにも「1日350g以上」の摂取が推奨されています。

生野菜のサラダはもちろん良いですが、生だとカサが多いので、レンジで加熱し温野菜にしたり、スープやお味噌汁にたっぷり使用したりしましょう。

血糖値の上がり方を意識する

血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖濃度のこと。

血糖値が上がると放出されるのが「インスリン」です。

インスリンは主に炭水化物の代謝を調節するホルモンで、血糖値を一定に保つ働きがあります。

血糖値は、食事内容に大きく関係し、ごはんや甘いものを食べ過ぎると、急激にインスリンが放出されます。

インスリンは血糖値を下げる働き以外に、糖をエネルギー源として、細胞に取り込みます。

さらに、インスリンは脂肪合成を高め、脂肪の分解を抑制する働きがあります。

したがって、食事で多くの糖を摂取すると、インスリンが急激、大量に分泌され「太る」原因となります

また食べ過ぎは、急激に血糖値が上がって満腹感を感じますが、大量に放出されたインスリンによって、急激に血糖値が下がるため、空腹感を感じやすくなります。

その結果お腹が減り、お菓子などの間食を食べたくなってしまい、摂取カロリーが増えてしまいます。

太る原因のインスリンの分泌をコントロールするためには、血糖値の上がり方を緩やかにする必要があります。

血糖値の上がり方を抑える食事のポイントは3つ

  • 食べる順番を意識する
  • 早食いをせず、ゆっくりよく噛んで食べる
  • 低GIの食品を選ぶ

があります。

食べる順番

野菜やきのこなど「食物繊維」が多く含まれる食品から食べることで、血糖値の上昇を緩やかにすることができます。

よく噛んで食べる

「早食い」をして一気に糖が体内に入ると、短時間で血糖値が上昇します。

ゆっくり良く噛んで食べることで、血糖値の上昇が緩やかになります。

また、よく噛んで食べることで、満腹中枢が刺激され、食べすぎるのを防止できます。

歯ごたえがある食材を取り入れると、自然と噛む回数が増え効果的。

一口30回以上を目安によく噛んで食べましょう。

炭水化物は低GI値のものを選ぶ

GI値とは、炭水化物による血糖値の上昇をあらわす指標。

GI値が低ければ、血糖値の上昇が緩やかで、お腹も減りにくくなります。

食物繊維やビタミン、ミネラルが豊富な玄米、全粒粉パン、そば、などは低GI値の食品です。

一方、精白された白米、食パンなどは高GI値の食品。

栄養士(ポイント)

GI値は、白いものほど高く、精白されていない茶色いものほど低くなります。

ホルモンバランスを整える

女性ホルモンに似た働きをする「大豆イソフラボン」を食べ物からしっかり摂取することで、更年期症状を緩和させる効果が期待できます。

エストロゲンが分泌されると精神的にも安定し、ダイエットの効果が出やすくなります。

更年期のダイエットにおすすめのレシピ♪

更年期のダイエットをサポートする、栄養満点で低カロリーレシピをご紹介します。

野菜たっぷり♪豆腐ハンバーグの和風キノコあんかけ

脂質の少ない鶏挽き肉に、豆腐や野菜をたくさん混ぜ、ボリュームアップ!

普通の牛肉と豚肉の合い挽き肉を使ったハンバーグよりも、低カロリーに仕上げました。

材料  4人分
豆腐 150g
鶏挽き肉 200g
玉ネギ 1/2個
ニンジン 1/3本
太ゴボウ 10cm
乾燥ひじき 5g
塩コショウ 少々
片栗粉 大さじ2
しめじ 1パック
150ml
醤油 大さじ2
大さじ2
みりん 大さじ2
砂糖 小さじ1
ショウガ ひとかけ
片栗粉 大さじ1
大さじ1
豆苗、ネギなど お好みで

野菜たっぷり♪豆腐ハンバーグの和風キノコあんかけの作り方

①玉ネギ、ニンジン、太ゴボウはみじん切りにし、電子レンジで2分加熱します。

②ショウガは摩り下ろし、しめじは食べやすい大きさにほぐします。

ひじきは水で戻し、しっかり水気を絞ります。

③ボールへ、鶏挽き肉、豆腐、玉ネギ、ニンジン、太ゴボウ、ひじき、片栗粉、塩コショウを入れよく混ぜます。

④③を4等分にし、楕円形に形を整え、薄く油を引いたフライパンで両面焼き色がつくまで焼き、中まで火が通ったらお皿に出しておきます。

(フッ素加工のフライパンなら、油なしでも可能です)


⑤フライパンの汚れをサッと拭き取り、しめじを炒めます。

そこへ水、醤油、みりん、酒、砂糖、摩り下ろしたショウガを入れ沸騰したら、水溶き片栗粉でとろみをつけます。
⑥豆腐ハンバーグに⑤のあんをかけ、豆苗などをトッピングして出来上がり。

栄養価(1人分)  
エネルギー 211kcal
たんぱく質 12.8g
脂質 7.4g
栄養士(ポイント)

きのこ、ゴボウ、ひじきには食物繊維がたっぷり含まれています。

食物繊維は、血糖値の急激な上昇の抑制、コレステロールの吸収抑制、腸内環境を整えるなどの働きがあります。

ハンバーグは、野菜がたくさん入っていて形が崩れやすいので、ひっくり返す時は注意しましょう。

低カロリー♪レンジで簡単、牛乳きな粉寒天

ダイエット中でも、デサートが食べたくなりますよね。

寒天を使った手作りデザートなら、1食あたり約60kcal♪

電子レンジだけで作ることができるので、とても簡単。

食物繊維、カルシウム、大豆イソフラボンが摂取できる女性に嬉しいデザートです。

材料 3皿分
牛乳 150ml
150ml
粉寒天 小さじ2
砂糖 小さじ2
きな粉 大さじ1〜

低カロリー♪レンジで簡単牛乳きな粉寒天の作り方

①牛乳を耐熱用のコップに入れ、600Wで約1分加熱します。

②耐熱容器へ水、粉寒天を入れ混ぜ、600Wで約1分30秒加熱します。

③②へ、砂糖を入れよくかき混ぜ、寒天と砂糖が溶けたら、温めておいた牛乳を加え、さらによく混ぜます。


④③をタッパーなどの容器に移し、粗熱をとってから、冷蔵庫で冷やします。
⑤寒天が固まったら、食べやすい大きさに切って、きな粉をかけて出来上がり。

栄養価(1人分)  
エネルギー 54kcal
たんぱく質 2.5g
脂質 2.5g
栄養士(ポイント)

きな粉には、食物繊維、大豆イソフラボン、大豆サポニンなどが含まれ、女性のダイエットをサポートしてくれる嬉しい食材です。

牛乳に含まれるカルシウムは、骨粗鬆症予防や精神を安定させる働きがあります。

まとめ

更年期は、無理な食事制限によるダイエットは禁物です!

栄養士(ポイント)

健康的にダイエットを成功させるためには、栄養バランスを整え、調理法や食材の選び方に気をつけ、カロリーをとり過ぎないようにしましょう!