更年期症状である「ほてり」「憂うつ」「イライラ」は、女性ホルモンである「エストロゲン」の減少の影響を受け、自律神経のバランスが乱れることで起こります。

そんな、つらい更年期症状を緩和させるためには、「乱れた自律神経のバランスを整えること」が大切です。

栄養士(ポイント)

そこで、今回は「自律神経の乱れを整えるお食事のポイント」についてご紹介します。

管理栄養士考案!おすすめのレシピも参考にしてみてください。

自律神経とは

自律神経とは、意識をしていなくても働いている神経で、生命を維持するために必要不可欠です。

自律神経には活動やストレス時に優位に働く「交感神経」、リラックスしている時に優位に働く「副交感神経」の2つがあります。

「自律神経の乱れ」というのは、この2つの神経のバランスが乱れること。

この2つの神経のどちら一方だけが優位な状況が長く続くと、「憂うつ」「倦怠感」「イライラ」などカラダに様々な不調が引き起こります。

更年期に「自律神経の乱れ」が起こる原因

更年期になると、女性ホルモンである「エストロゲン」の減少によって、ホルモンバランスが乱れ、自律神経のコントロールも悪くなってしまいます。

⇒自律神経と深く関わる2つの女性ホルモン、プロゲステロンとエストロゲン

さらに40〜50代の女性は、仕事や家事が忙しく、「ストレスが溜まる」「食生活が不規則になる」ことが多く、これも自律神経が乱れる原因となります。

自律神経のバランスを整える食事のポイント

自律神経の乱れが引き起こす、つらい更年期症状を緩和させるためには、「自律神経のバランスを整える」ことが大切です。

そこで、毎日積極的にとりいれたい「自律神経のバランスを整える作用」がある栄養成分や食材についてまとめました。

ビタミンB1は神経機能を維持する作用

水溶性ビタミンのひとつビタミンB1は、脳に必要なエネルギーが供給できるように働き、神経機能を維持する作用があります。

ビタミンB1が不足するとイライラしたり、疲れやすくなったります。

ビタミンB1は特に豚肉に豊富。

また、玄米にも多く含まれています。

しかし、精白米はビタミンB1が豊富な胚芽やぬかの部分を取り除かれています。(100gあたりのビタミンB1は玄米0.41mg、精白米0.08mgです!)

ビタミンB1が多く含まれる食品

  • 豚ももヒレ
  • 豚モモ赤身肉
  • うなぎの蒲焼
  • たらこ
  • 玄米
  • 全粒粉
  • 果実
栄養士(ポイント)

ビタミンB1は、「アリシン」と一緒に食べると、吸収されやすくなります。

アリシンが多く含まれる食材には、玉ネギ、ネギ、ニンニクがあります。

ビタミンB12は貧血予防

ビタミンB12は、神経細胞内のタンパク質や核酸を作るのを促進し、神経機能を健康に維持する働きがあります。

また、ビタミンB12には造血作用もあり、貧血予防にも効果的。

ビタミンB12は、主に動物性食品に含まれ、特に肉類の内蔵に豊富に含まれています。

光に弱く酸化しやすいので、空気に触れないようにしっかり封を閉じましょう。    

ビタミンB12が多く含まれている食品

  • 牛、鶏、豚のレバー
  • 牛タン
  • アサリ
  • しじみ
  • 牡蠣
  • サンマ

ビタミンCは更年期のストレス対策に有効

抗ストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールを作る材料のひとつであるのがビタミンC で、更年期のストレス対策に有効です。

ビタミンC は、一度にたくさん摂取しても体内に蓄積されません。

また、体内では合成することができないので、毎日摂取することが大切です。

ビタミンCが多く含まれる食品

  • 赤ピーマン
  • ブロッコリー
  • カリフラワー
  • ゴーヤ
  • ジャガイモ
  • さつまいも
  • レモン
  • キウイフルーツ
  • いちご
  • グレープフルーツ
栄養士(ポイント)

ビタミンCは、野菜や果物に多く含まれていますが、熱や光に弱いので、調理方法や保存方法に注意が必要です。

また、ジャガイモさつまいもに含まれるビタミンC は、でんぷんに守られているため「熱に強い」のが特徴です。

ビタミンEはホルモンの分泌を調節する働き

ビタミンE には、ホルモンの分泌を調節する働きがあります。

また、血行を良くする作用もあり、冷えが気になる更年期の女性には、とてもおすすめの栄養成分です。

ビタミンEは特に、種実類や植物油に豊富に含まれています。

ビタミンE が多く含まれている食材

  • ひまわり油
  • アーモンド
  • ピーナッツ
  • いくら
  • ツナ缶
  • うなぎのかば焼き
  • モロヘイヤ
  • かぼちゃ
栄養士(ポイント)

ビタミンEは酸素と結合しやすい性質のため、酸化しやすいです。

保存は光に当たらないようにし、油などは封を開けたら早めに使い切りましょう。

カルシウムは精神の安定させる作用

カルシウムには、神経の働きの鎮め、精神の安定させる作用があります。

そのため、カルシウムが不足するとイライラ、不眠、精神的に不安になります。

また、更年期にはエストロゲンの分泌低下により「骨粗鬆症」にもなりやすくなるため、カルシウムの摂取は重要です。

カルシウムが多く含まれる食品

  • 牛乳
  • ヨーグルト
  • 干しエビ
  • しらす干し
  • 木綿豆腐
  • モロヘイヤ
栄養士(ポイント)

カルシウムの吸収を良くするためには、ビタミンDを含む食材と一緒に摂取しましょう。

ビタミンDは魚介類やきのこ類に多く含まれています。

GABAは更年期のイライラや不安を抑える効果

アミノ酸の1種であるGABA(γ−アミノ酪酸)。

GABAには抗ストレス作用があり、更年期のイライラや不安を抑える効果があります。

また、脳をリラックスさせ、睡眠の質を高める作用があり、不眠予防にも効果が期待できます。

GABAが多く含まれる食材

  • トマト
  • ジャガイモ
  • なす
  • かぼちゃ
  • みかん
  • ぶどう
  • 発芽玄米

トリプトファンは精神を安定させる効果

トリプトファンは、必須アミノ酸の1つで、脳内で神経伝達「セロトニン」の材料となります。

別名「しあわせホルモン」ともいわれるセロトニンには、精神を安定させる効果があります。

不足すると精神的に、イライラ、不眠、精神的に不安定になります。

トリプトファンは乳製品、肉類、魚類、野菜など様々な食材に含まれています。

大豆イソフラボンは更年期症状を緩和させる効果

更年期に急激に減少をする女性ホルモンである「エストロゲン」。

このエストロゲンと似た構造を持つのが大豆イソフラボンです。

大豆イソフラボンサプリ比較ランキング!おすすめの選び方と注意点

大豆イソフラボン摂取することで、体内でエストロゲンと同じような働きをし、更年期症状を緩和させる効果があります。

大豆イソフラボンは、大豆製品の豆腐、油揚げ、きな粉などに多く含まれています。

乱れた自律神経のバランスを食事で改善!管理栄養士おすすめレシピをご紹介

今回は、更年期症状を緩和させるために、自律神経に働きかける栄養成分が入ったレシピをご紹介します。

カレー風味で食欲をそそる♪かぼちゃの豚肉巻き

かぼちゃの甘味とカレー粉の風味が良く合う、メインのおかずになる1品です。

火の通りにくいかぼちゃはレンジで先に加熱し、時短しましょう!

材料 2人分
かぼちゃ 1/8個(スライス10枚分)
豚肉薄切り 10枚
醤油 小さじ1
カレー粉 小さじ1
大さじ1
オリーブオイル 小さじ1
豆苗、かいわれ大根など お好みで

カレー風味で食欲をそそる♪かぼちゃの豚肉巻きのレシピ

①かぼちゃはくし型に10等分にし、電子レンジで約3分加熱します。

②かぼちゃの粗熱がとれたら、豚肉を巻きつけます。

③醤油、カレー粉、酒を混ぜ、タレを作っておきます。

④熱したフライパンにオリーブオイルをひき、豚肉の巻き終わりを下にし、並べます。

⑤フタをして、豚肉の両面に焼き色がつくまで焼き、火が通ったらタレをいれ、全体に絡んだらお皿に盛り付け、豆苗などをトッピングし、出来上がり。

栄養価 1人分
エネルギー  239kcal
たんぱく質  17.2g
脂質  10.0g
栄養士(ポイント)

かぼちゃにはホルモン分泌を調節する「ビタミンE」 やカラダのサビを防ぐ抗酸化作用がある「β−カロテン」が豊富に含まれています。

豚肉は疲労回復効果がある「ビタミンB1 」の宝庫。

また精神を安定させる「トリプトファン」も豊富です。

トースターで簡単♪トマトとツナの厚揚げピザ

厚揚げを薄く半分に切り、トマトなどの具材を乗せてトースターで焼くだけ簡単レシピです。

パパッと作れ、おつまみにもぴったり♪

材料 2人分
厚揚げ 2枚
ミニトマト 5個
スライスチーズ 2枚
ツナ缶 50g
乾燥バジルやパセリ 少々

①厚揚げは油抜きをし、厚さを半分に切ります。

ミニトマトは4等分にスライスします。

②アルミホイルに半分にした厚揚げを置き、上にスライスチーズ、ツナ、ミニトマトを乗せます。

③トースターに②を入れ、約6分表面に焼き色がつくまで焼きます。

④皿に盛り付け、乾燥パセリなどを振り、出来上がり。

お好みで粗挽きコショウをかけても美味しいです。

栄養価 1人分
エネルギー  240kcal
たんぱく質  19.2g
脂質  16.3g
栄養士(ポイント)

トマトにはリラックス効果がある「GABA」、大豆製品の厚揚げには「大豆イソフラボン」、チーズには「カルシウム」がたっぷり含まれています。

さらにトマトには、3つの抗酸化作用がある成分「β−カロテン」「ビタミンC」「ビタミンE」が含まれ、美容や健康の維持に役立ちます♪

まとめ

さまざまな種類の食材を取り入れバランスの良い食事を意識し、自律神経の乱れを整えましょう。

また毎日3食規則正しく食べ、生活リズムを整えることも自律神経の乱れを防ぐために大切なことです。