最近「頭がフラフラする」「肩こりがひどくなった」「疲れがとれない」などの症状でお悩みではありませんか?

「貧血」による体調不良と、「更年期」の症状はよく似ています。

深刻な更年期症状は、女性ホルモンであるエストロゲンの減少によるものだけでなく、実は鉄不足による「貧血」も関係している可能性があります。

栄養士(ポイント)

そこで、今回は鉄不足による「貧血」を食事で改善するポイントをご紹介します。

管理栄養士おすすめのメニューも参考にしてください。

「貧血」とは

貧血は、酸素を運ぶ「赤血球数」あるいは、赤血球の中で酸素と結びつく「ヘモグロビン」が正常より少なくなることで起こります。

女性の貧血の判断基準は、ヘモグロビン濃度12.0g/dL未満、または赤血球数380万/μL以下です。

赤血球の赤い色素である「ヘモグロビン」は、酸素と結びつき、全身に酸素を運ぶ重要な役割があります。

「ヘモグロビン」が少なくなってしまうと、全身に酸素が十分に行き届かず、あらゆる組織で酸欠の状態になり、カラダに不調が生じます。

「貧血」の症状

貧血の症状は下記のように、とてもさまざまです。

  • 立ちくらみ
  • めまい
  • 肩こり
  • カラダがだるい
  • 顔色が悪い
  • 疲れやすい
  • 頭痛
  • 息切れ
  • 動悸
  • 爪が反り返る

他にも、食欲不振、耳鳴りなどがあります。

「病院へ行くほどではないが、少し体調が優れない…」というのは、実は「貧血」の可能性があります。

また、貧血は少しずつ進行するので、自覚症状がないことも多いのです。

更年期の女性が「貧血」になる原因

貧血には「鉄欠乏性貧血」「溶血性貧血」「巨赤芽球性貧血」「再生不良性貧血」の4種類があり、それぞれ原因が違います。

この中で一番多い貧血は、血中の鉄が不足して生じる「鉄欠乏性貧血」。

そして、更年期の女性に多いのも、「鉄欠乏性貧血」です。

ダイエットによる極端な食事制限、朝食を食べない、外食に頼るなどが原因で、食生活が乱れ、栄養バランスが崩れやすい更年期の女性はとても貧血になりやすいのです。

栄養士(ポイント)

何らかの病気で「貧血」が起こる場合もあります。

症状がひどい場合は、病院へ相談しましょう!

貧血予防や改善に効果的な食事のポイント

更年期の女性に多い「鉄欠乏性貧血」を食事で予防、改善するポイントはいくつかあります。

ヘモグロビンの材料となり酸素を運ぶ「鉄」

鉄は、赤血球中の「ヘモグロビン」の材料の一つとして、とても重要です。

鉄が不足すると、酸素を運ぶヘモグロビンをつくる材料がなくなります。

その結果、酸素を全身に届けられず、カラダの様々で細胞で酸素不足に陥り、めまいや息切れなど「貧血症状」が起こります。

したがって、貧血対策には「鉄」が多く含まれる食材を積極的に食べる必要があります。

鉄が多く含まれる食品

  • 豚レバー
  • 鶏レバー
  • 牛レバー
  • 牛肉の赤身
  • しじみ
  • アサリ
  • マグロ
  • カツオ
  • 菜の花
  • 小松菜
  • ほうれん草
  • えだまめ
  • 青のり
  • 干しひじき
  • 納豆

鉄には2種類、「ヘム鉄」「非ヘム鉄」があります。

「ヘム鉄」とは、肉や魚など動物性食品に含まれるもので、比較的吸収されやすい形をしています。

一方、「非ヘム鉄」とは、野菜、海藻、大豆製品など植物性食品に含まれるもので、ヘム鉄に比べ、吸収率が低いです。

栄養士(ポイント)

レバーには、「ヘム鉄」が多く含まれていますが、同時にカラダに蓄積されやすく過剰症を引き起こす可能性がある「ビタミンA 」も非常に多く含まれています。

レバーに偏った鉄分補給をするのではなく、赤身の肉や魚、野菜などの食材をバランスよく日々のお食事にとりいれましょう。

鉄の吸収率をアップさせる「ビタミンC」「たんぱく質」

貧血予防に欠かせない鉄ですが、非常に吸収されにくい栄養素です。

食事から摂取した鉄分の体内への吸収率は、ヘム鉄で15〜25%程度、非ヘム鉄で1〜5%程度といわれています。

吸収率の低い鉄ですが、同時に摂取する食材で吸収率をアップさせることができます。

ビタミンC

「ビタミンC 」には、鉄を吸収しやすい形へ変換し、ヘモグロビンの合成を促進する働きがあります。

ビタミンC が多く含まれる食品には、赤ピーマン、ブロッコリーなどの野菜やレモン、キウイフルーツ、グレープフルーツなどの果物があります。

栄養士(ポイント)

熱に弱いビタミンCですが、ジャガイモやさつまいもに含まれるビタミンCはでんぷんに守られているため、加熱による損失が少ないのが特徴です。

野菜の特徴を活かしながら、上手に「鉄」と「ビタミンC」を一緒に食べましょう♪

たんぱく質

良質な「たんぱく質」を取ることで、鉄の吸収率が高まります。

また、牛肉の赤身やマグロなど動物性食品には、鉄も豊富に含まれています。

貧血対策のために、たんぱく質と鉄を同時に摂取できるこれらの食品は積極的に利用しましょう。

栄養士(ポイント)

胃液の分泌を高めることも、鉄の吸収率をアップさせるために有効的です。

カレー粉やコショウなど香辛料や、レモンなどの柑橘類、梅干し、酢などの酸っぱいものには、胃液の分泌を促す働きがあります。

赤血球の生成を促進する「ビタミンB12」「葉酸」

「葉酸」は、正常に赤血球がつくられるために必要不可欠なビタミンで、「造血ビタミン」ともいわれています。

また、「ビタミンB12」は葉酸とともに、赤血球の生成に必要で、貧血対策にはとても大切です。

「ビタミンB12」はレバー、アサリ、サンマなどの魚介類、チーズなどの乳製品に含まれます。

「葉酸」はブロッコリー、ほうれん草などの野菜、納豆などの大豆製品、レバーに多く含まれています。

鉄分の吸収を阻害する食材を避ける

コーヒー、紅茶、緑茶などには「タンニン」が含まれ、鉄の吸収を阻害します。

食前〜食後、タンニンを含む飲みものは控えましょう。

また、コンビニ弁当などの加工食品やスナック菓子に含まれる「リン酸塩」にも鉄の吸収を阻害する働きがあるので、食べ過ぎには注意しましょう。

食事で「貧血」を予防・改善しよう!管理栄養士おすすめメニュー♪

貧血対策には、「鉄」をしっかり食事で補うことが大切です。

吸収率が低い鉄を効率よく吸収できる、簡単メニューをご紹介します。

カレー風味で食べやすい♪鶏レバーのケチャップ煮

鶏レバーには特有の臭みがあり、苦手な方もいますね。

そんな方にもおすすめの1品です。

サッと下茹でをし、ケチャップとカレー粉で味付けをしているので、臭みが気になりません。

レバーには、貧血対策に必要な鉄、たんぱく質、ビタミンB12が豊富に含まれています。

鶏レバーのケチャップ煮の作り方

材料 4皿分
鶏レバー 200g
玉ネギ 1/2個
1/4カップ
1/4カップ
ケチャップ 大さじ3
カレー粉 小さじ2
醤油 小さじ2
レタスなどの野菜 お好みで

①鶏レバーは熱湯に入れ、表面の色が変わったら鍋から取り出し、一口大の大きさに切ります。

玉ネギは5mm幅のスライスにします。

②フライパンへ、酒、水を入れ煮立ったら、鶏レバー、玉ネギを加えます。

③②へケチャップ、醤油、カレー粉を入れ、煮汁が少なくなるまで煮込んだら出来上がり。

栄養価 1人分
エネルギー  99kcal
タンパク質  10.3g
脂質  1.7g
 5.0mg
栄養士(ポイント)

レバーは、鮮度が良いものを選びましょう。

レバーが苦手な方は、ショウガ、ニンニク、玉ネギなどの香味野菜やカレー粉、コショウなどの香辛料と一緒に調理しましょう!

臭みを消して、食べやすくしてくれます♪

牛肉とトマトのごま炒め

レバーには劣りますが、牛肉の赤身にも、鉄が豊富に含まれています。

レバーのように下処理の必要なくお手軽なので、日常的に利用したい食材です。

牛肉とトマトのごま炒めの作り方

材料 2人分
牛肉 200g
玉ネギ 1/2個
トマト 1個
黒ごま 大さじ2
醤油 大さじ1
みりん 大さじ1
砂糖 小さじ1
コショウ 少々
レタスなどの野菜 お好みで

①玉ネギは5mm幅のスライス、トマトは一口大の大きさに切ります。

②フライパンへゴマ油を熱し、玉ネギを入れ炒め、少し透き通ってきたら牛肉を加え、牛肉に火が入るまで炒めます。

③②へ醤油、みりん、砂糖、トマトを入れサッと炒め合わせます。

④レタスなどお好みの野菜をお皿におき、③を盛り付け、摩ったごまをトッピングし、出来上がり。

栄養価 1人分
エネルギー  248kcal
タンパク質  24.2g
脂質  11.3g
3.8mg
栄養士(ポイント)

ごまにも鉄が含まれています。

「ごま和え」などの料理は、鉄の吸収率をアップさせるビタミンCが豊富な野菜と一緒に食べられるのでおすすめです。

ほうれん草とひじきのサラダ

鉄が豊富なほうれん草とひじきを一緒に摂取できる簡単サラダです。

たんばく質が含まれるかつお節、熱に強いビタミンCが豊富なジャガイモで、カラダに吸収されにくい非ヘム鉄の吸収率を高めましょう。

ほうれん草とひじきのサラダの作り方

材料 3人分
乾燥ひじき 10g
ほうれん草 1/2袋
ジャガイモ 1個
かつお節 5g
マヨネーズ 大さじ1
ポン酢 小さじ1
レモン汁 少々

①ひじきは水で戻した後、熱湯でサッと茹で、ザルに上げ水気をしっかり切っておきます。

②ジャガイモは皮をむき、1cm幅のいちょう切り、ほうれん草は1cm幅のざく切りにします。

③耐熱容器にジャガイモを入れ、ラップをし電子レンジで約2分加熱します。

④③へほうれん草を入れ、ラップをし、再び電子レンジで1分加熱し粗熱をとります。

⑤④へ水気を切ったひじき、かつお節、マヨネース、ポン酢、レモン汁を加え、混ぜ合わせ、皿に盛り付け出来上がり。

栄養価 1人分
エネルギー  72kcal
タンパク質  3.0g
脂質  3.3g
 2.8mg
栄養士(ポイント)

非ヘム鉄とビタミンCやたんぱく質を含む食品を上手に組み合わせて、鉄の吸収率を高める工夫をしましょう!

まとめ

貧血対策には、「鉄」「ビタミンC」「たんぱく質」を含む食品を積極的に取り入れた、バランスの良いお食事をとることが大切です。

栄養士(ポイント)

鉄は、一度にたくさん食べるより、毎日欠かさず摂取することを心がけましょう。